「山で役立つお天気講座」聴講記
6月19日(火)雨 台風接近
会社を退けてから「山で役立つお天気講座」を聴講に
行ってきました。荒天にもかかわらず盛況です。
日報の朝刊に一コマ記事を見つけたのです。
ー「村上市出身の山岳専門気象予報士の猪熊隆之氏が
登山を安全に楽しむための、山の天気を読むポイントを
アドバイス」参加費500円、県民会館小ホールで開かれる。ー
生憎、台風接近で大荒れの天気になりました。会社を退けて
から会場に早く着こうと、ここまで歩いて来たのです。
傘をさすのも難儀です。
立木が暴風で揺れていました。
入口ホールは人で溢れていたのです。どうして?って。
掲示板を見て納得しました。若者パワーは凄いですねー!
台風もあまり関係ないみたいです。
講師氏は日本初の山岳気象予報会社を立ち上げた人
だそうです。「㈱ヤマテン」の社長さんなのです。
新潟県人は多方面に活躍しているのですねー。
そういえば昔、学生時代に合宿で山に入ると、よく気象班
をやらされました。日に3回流れる漁業気象をラヂオ用の
地上天気図用紙にデータを漏らさず写し取るのです。
携帯ラヂオの前に陣取ってNHK第二放送を聞き漏らさぬように
天気図を記入した記憶がありました。
テントの外に出て先輩から「観天望気」(雲の形、空の状況を見て
明日の天気を予想するのです。)を教えられたものです。
講師先生は天気予報は聞かなくても、天気図を読めるように
しなさい。というのです。
下図は今年GWに白馬岳で大量遭難が発生した時の天気図です。
過去における気象遭難は同じ気圧配置で発生している
のだそうです。
H24.5.4. 9時の天気図(1)〈クリック拡大〉
大量遭難を引き起こす所謂「二つ玉低気圧」の形ですね。
9時の天気図では白馬岳付近の等圧線は緩んで一時的に
穏やかな天候になったようです。
H24.5.4. 12時の天気図(2)〈クリック拡大〉
12時の天気図では等圧線は混んで縦縞になり、急激に冬型
の気圧配置に変わりました。
風向も東または南風から西風、あるいは北西風の変わった様です。
H24.5.4. 18時の天気図(3)〈クリック拡大〉
18時の天気図では低気圧は発達して進行方向の等圧線は更に
混み、白馬岳付近の等圧線も狭くなりました、急激な気温低下と
暴風雨(雪)に変わったと思われます。
これから夏山シーズンを迎えます。夏山で怖いのは?
そうです。カミナリですね。
講師先生は「お天気キャスターのこの言葉に注目」しなさい。
というのです。
1大気が不安定
2上空に寒気を伴った低気圧が接近
3太平洋高気圧の勢力が後退
これらの言葉が出てきた時は要注意ですよ。
では、入山してから雷を避ける方法はどうすればいいの?
1 早立ちをしする。
2 外に出て「観天望気」(雲の形、空の状況)を見て空気が
じっとりしたり、もや~っとする時は午後からの
発雷を予想するのです。
3 遠くの山が近くに見える時は空気中の水蒸気量が多く
含まれていることが多いようです。
4 いつもより早い時間から積乱雲が発生した時も
要注意ですよ。
5 遠くで雷鳴が聞こえたら安全地帯に下山する。
です。
でも、雷に遭ったら?
「両足を閉じて、できるだけ身を小さくしてかがみこんだ
姿勢を取る。」だそうです。
でもねー。その場に遭遇して冷静に対処できるか?
ですよねー。
山の雷は怖い怖い。(実際遭ったからよくわかるのです。)
遭わないための予防知識と実際に使える技を身につけて
置いた方がいいに決まっていますからねー。
今日は聴講して、改めてそのことを自覚できただけでも良かった
ように思います。
講師先生ありがとうございました。
(おわり)
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コメント
お天気講座非常に役に立ちました、今度、私のサークルの人たちに講義をします。
静岡の岳人さん こんばんわ。いよいよ夏山シーズン到来ですね。でもカミナリだけは遭いたくないですね。尾瀬の春雷は怖かったー。
備えあれば憂いなしの気持ちでしょうか?
台風接近の荒れ日でも当日は中高年の聴講者でいっぱいでした。
投稿: 静岡の岳人 | 2012年6月26日 (火) 13時51分