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2013年3月 7日 (木)

雪の白山に登る(前編)

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3月4日(月)晴れ
今日は絶好の登山日和になりました。
会山行で村松白山(1012m)に登りました。

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バスの車窓から大きな山容が眺められました。白山は自宅
からも見えます。山頂に峰の薬師を祀る古い信仰の山なのです。
山麓には別当寺の古刹慈光寺があります。

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今朝は放射冷却で冷え込みました。慈光寺駐車場は凍り付いて
道は「てろてろ」の「つるっつる」です。転ばぬようにそろそろと
歩かなければなりません。

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ー「滝谷山慈光寺は95ケ寺の僧禄所にして、当国曹洞4箇道場
の其の一なり。境内は千古不伐近国に比類なき森林(近年伐採
せしは惜しむべき事也)にて、時として、仏法僧鳥、慈悲心鳥の
啼くを聞く。」ー(温古之栞 越後の山旅 上巻 藤島玄)
とあり
ます。昔の境内は千古不伐近国に比類なき森林に囲まれていた
のでしょうか?

早朝の杉並木に朝日が差して荘厳な雰囲気がありますね。
山門前の石段はまだ雪の下です。

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今日は尾根線を登って田村線を下ります。滝谷川の右岸道を
進みました。白山にまっすぐに突き上げる滝谷川の左岸尾根は
白山道として古来、峰の薬師の参道でした。

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3合目付近には山腹を横断する送電線の鉄塔が立っています。
鉄塔の建設工事に入山した人たちが尾根の名前が分からず、
とりあえず白山道を「尾根線」と呼び、袴腰新道を現場監督の
名前から「田村線」と呼んだことに始まったと聞いたことがあり
ます。本当かどうかは定かではありません。

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「尾根線」はいきなり3合目の鉄塔のある杉林まで標高差250m
の直登で始まります。朝一の体にはきついアルバイトです。
それに今日はワカンを履く積りで普通のゴム長で来たのですよ。
凍った急坂で滑らないように足の置き場に気を遣いました。

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漸く尾根に乗りました。ブナの根方はもう「根明け」が始まって
いました。春の兆しですね。

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5合目付近の風景です。ブナの林間を縫うように朝日を浴び
ながら上って行きました。気分爽快です。雪は堅く締まって
なるほどワカンは要りませんね。

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この辺りから1本調子の登りになります。雪庇が滝谷川の源頭に
せり出しているのが判ります。左へ寄り過ぎて踏み抜かないよう
に木の根方に沿って登りました。

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(上)平坦な道のようですがこれが雪庇です。いい気になって
歩いていると突然ストンと落ちかねません。
(下)雪庇が大きくせり出しているのがわかります。きれいで
すね。見とれてしまいます。(クリックすると拡大します)

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10時30分。7合目付近を上っています。傾斜もきつくなって
きました。ただ黙々と高度を稼ぎます。

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雪庇の上部では雪割れが進んでいました。(中)大きなクレバス
を跨ぐ箇所もあっって、ちょっとキモを冷やしました。急斜面は
滑らぬように慎重に通過しました。

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難所は過ぎました。尾根も広くなって一安心です。振り返ると
後ろに雪の山並みが広がっていました。
(上)雪面がマシュマロみたいですね。
(中)左に菅名山塊と五頭の菱ゲ岳が見えますね。飯豊連峰も
遠望できます。
(下)(中)をズームしました。(クリックすると拡大します。)

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8合目上まで登って来ました。眼下に蒲原平野が広がっています。
山頂はもう直ぐかなー?

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(上)城ノ入沢を隔てて白山烏帽子が真横に見えました。村松
のマッターホルンの異名を持つ山も見る角度で随分イメージが
変わるものですね。正面からはピラミッドピークに見えても横から
見たら尾根の張り出しだったことが判って面白いです。
(中)シュカブラ(風紋)がきれいです。
(下)ちょっと絵葉書みたいでしょ。

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キレイですねー。山上は別世界です。苦労した者だけに与え
られる、ご褒美でしょうか?はたまた見てはいけない天上の
神の世界だったのでしょうか?「絵も言われぬ」とは、こんな
情景を言うのでしょうか?

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白山は昔は「滝谷山(たきややま)あるいは寄草山(よりくさやま)
」と呼ばれていた時期もあったそうです。その辺の所は越後山岳
の重鎮、藤島玄さんの「越後の山旅上巻」に詳しく載っています。
ー「白山を滝谷山と呼ぶのは北山麓の十全村の旧称が滝谷で
あったからで、寄草山と云うのは、北東の仙見川支流の柴倉沢
へ入る寄草沢の源頭をなしているからだ。」ー


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漸く小屋までたどり着きました。今日は風も和んで陽も暖かいので
小屋のお世話にならなくて済みそうです。
この小屋には思い出が一杯詰まっています。仲間と宝蔵山から
縦走してこの小屋に泊まったことがありました。宿泊者は俺らの外
には誰も居ず、酒宴で盛り上がりました。夜、酔い醒ましに外に出
たら街の灯りが揺らめいてとってもキレイだったことを昨日のことの
のように思い出しますねー。

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一昨年仲間3人と今日と反対の田村線から登った日も、今日
みたいに晴れて穏やかな日でしたね。ここから見る粟ケ岳は
堂々として実に見ごたえがある姿なのです。権ノ神を従えて
川内山塊の盟主にふさわしい威厳を感じます。

お腹も減ってきました。周りの景色を見ながらゆっくりとランチ
にしましょう。

ランチの後は田村線を下ります。そのことは後半で書くことに
します。またご覧ください。

(前編・おわり)

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コメント

おはようございます。
「絵も言われぬ」確かに素晴らしい冬の山岳写真ですね。(拍手)憧れます。後編楽しみです。

kazu1954さん おはようございます。今朝は部屋の温度は12℃もありました。春近しですね。これからの季節は晴れ日に当たると山上景色は<「絵も言われぬ」値千金の世界を見せてくれます。次はどんな情景が待っているのか楽しみです。

投稿: kazu1954 | 2013年3月 7日 (木) 09時53分

白山良い山ですね!雪が凄いです、静岡の山では見られない景色です。私は明日、山岳レスキュー講習会に参加して勉強してきます。

静岡の岳人さん こんばんは。<白山良い山ですね。これからの時期は晴れるとみんな良い山に変身します。荒れれば冬に逆戻りです。だからいつも出かける時は晴れてくれることを願っているのです。(笑)<レスキュー講習会ですか。ハイレベルですね。また一段とリーダー技能にみがきが掛りますね。頑張って来てください。

投稿: 静岡の岳人 | 2013年3月 8日 (金) 12時13分

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