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2014年12月15日 (月)

俳句で綴るハイキング(秋編)

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播隆の開山の山きんぽうげ
今年も足早に秋が過ぎて行きました。8月の立秋
から11月の立冬までを振り返ってみました。

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紅淡く藪蘭咲けりをみならに
お盆明けに浦浜口からキツネノカミソリが咲く頃に恒例になった
清掃登山で角田山に登りました。ヤブ蘭が花穂を膨らませてきれ
いです。

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雨しとどいよいよ赤き狐花
この夏は天候不順で大雨にたたられました。今朝も出掛けに一発
強烈なにわか雨の洗礼を受けたのでした。

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風止みてをのへは真昼秋暑し
角田山頂の一画の向陽観音堂の前に来ています。新潟平野が一
望です。でも風が落ちて、もやーっと今日も蒸し暑くなりそうです。

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秋蝉の高きに鳴きて古やしろ
9月の花とキノコを見ようと角田山に登りました。山中に佇む鳥之
子神明社の境内はつくつくとみんみん蝉が行く夏を惜しむように
鳴き競っています。

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静かなる力たくわへ毒きのこ
茂みの中にアマニタが発生していました。存在感があります。

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聳え立つ薬師の峰の轡虫
9月も半ばを過ぎた頃米山に会の仲間と清掃登山に登りました。

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おろがみし峰の使ひか轡虫
くつわむしが茂みの中から現れたのです。いつも声だけ聴いてい
るのですが、こんなに近くで見るのは初めてです。

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翅あをき轡虫ゐる山のひら
のそりのそりと奥の茂みに消えて行きました。

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山霧のたちまち峰を覆ふなり
9月の末に飯豊山系の三国岳に下見に登りました。下界は晴れて
いても山の天気はわかりません。谷から押し寄せた霧がみるみる
峰々を隠していきました。

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霧迅し梢を透かし峰越ゆる
尾根を越えて流れる山霧はまるで足の速い生き物のようです。
濃く薄く千変万化して止まる所を知りません。見ていて飽きません
ね。霧が雨に変わりました。

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こけももの赤鮮やかに霧まとふ
苔ももの葉が赤く紅葉しています。小さな草花から徐々に木々へ
と色付きが伝わっていくのです。

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霧深し霧の彼方の峰をのむ
山霧は山の襞や谷の隅々まで浸透し、あっという間に目指す峰々
を飲み込んでしまいました。

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曼珠沙華一直線に咲き出づる
角田山の登山口近くに咲いている曼珠沙華をみつけました。地を
割って伸び出た姿に目がとまりました。

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待宵や波切り分けて艇走る
あんまり穏やかな空を見ていたら浜に出てみたくなったのです。
波打ち際の上空を飛行艇がゆっくり過ぎて行きました。

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鳥兜花の中より蜂のとび
今年もトリカブトが青ムラサキの美しい花房を見せてくれました。
全草毒花をじっと見ていると、蜂が花房の中から出てきて飛び立
って行きました。

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登り来し三国の峯は雲のうへ
朝夕に拝む飯豊山の一角の三国岳に登りました。今日は絶好の
秋日和になりました。こんないい日はめったにありません。 

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厚く濃く朝霧嶮し谷を埋め
稜線に上った私達を追いかけるように山霧が迫って来ました。山
襞をなめるように一面霧に覆い隠した後、消えてしまいました。

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霧雨の広がり急に峰消ゆる
10月半ば雨飾山の近くにある大渚山に登りました。低く雨雲が垂
れ込めて、はっきりしない空模様です。

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嶺からの渚は遥か照紅葉
ランチの後、午後はすっきりと晴れが広がりました。真ん中に特徴
的な明星山とその遥か先に日本海が望めました。

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蜘蛛の囲を陽に透かし見る秋高し
兄の誘いで思いがけなくも旅行して筑波山に登りました。関東の山
って新潟の山とは違い、抜けるような青空が印象的でした。

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降る雨に紅葉且つ散る威守山
11月の朔日に巻機山の前衛峰の威守松山に登りました。生憎の
雨になりました。散りかけた山紅葉のうら寂しい風情もまた素敵
です。

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黄落の山道をただ登りをり
木々の紅葉は殆ど落ちて、黄色く敷き詰められた山道を上って行
きました。

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山古志の牛舎の軒に干菜吊る
後ろの木造家は聞けば牛舎で、闘牛の横綱牛の家だそうです。
ここでは牛も大事な家族の一員なのです。

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木彫仏木目さだかな空也の忌
今日は金倉山に登る前に小栗山の観音堂に立ち寄りました。木
喰上人作の如意輪観音像が安置されているのです。
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岨行けば遠山に雪散紅葉
眼下に山古志の棚田風景と冠雪の会越国境の山波が見渡せま
した。

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名山の雪眺めつつ峠越す
山古志の虫亀に下る峠道から守門岳が薄っすら雪化粧して見え
ました。もう直ぐ背丈を超える程の雪が降る季節がやって来ます。

最近とくに季節の移ろいが早くなったように感じます。歳のせいで
しょうね。今度は雪を愉しむことにします。

(おわり)

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コメント

いろいろたくさんの句を読みましたね、私の様な凡人には読めないような立派な句ですね!私が解りやすくて良かったのは 「山霧のたちまち峰を覆ふなり」と写真とピッタリ合っていたのは「曼珠沙華一直線に咲き出づる」ですかね!また頑張って下さい!

静岡の岳人さん おはようございます。ありがとうございます。山の霧は動きがあって句材になりますね。曼珠沙華もよく見ていると小学生の観察ノートみたいですが、発見があって面白いのですよ。静岡の岳人さんも今度山で一句ひねってみては。(笑) 

投稿: 静岡の岳人 | 2014年12月15日 (月) 10時14分

しゃくなげいろさま
毎度ながら日々研鑽の様子 感心しきりです。
季語・語彙など知識の広さに脱帽です。
雨しとどいよいよ赤き狐花
風止みてをのへは真昼秋暑し
秋蝉の高きに鳴きて古やしろ
曼珠沙華一直線に咲き出づる 
の句が大きくなっていますが、意図的でしょうか?

小生、素直で誰にでも受け入れられる秀逸な句と思いますが・・・

輝ジィ~ジ様 おはようございます。いつもありがとうございます。輝ジィ~ジ様はさすがよく見ておられますね。そうなんですよ。太字の頃は山の精気を感じてなーんちゃって。(笑)角田山はありがたい山だと思うのです。

投稿: 輝ジィ~ジ | 2014年12月15日 (月) 10時32分

山霧のたちまち峰を覆ふなり
曼珠沙華一直線に咲き出づる
黄落の山道をただ登りおり
いいなあと思います!
特に3句目は 何か山頭火のような?
そんなイメージが浮かびます!!

kazu1954さん おはようございます。ありがとうございます。黄落は晩秋の頃のうら寂しい山の雰囲気が良く出た季語だと思います。
おいらも山頭火や放哉好きです。そのうちにお遍路に出かけてみたいと思うのですが。

投稿: kazu1954 | 2014年12月15日 (月) 15時03分

俳句で綴るハイキング! 何とカッコいいことを♪
今回の京都旅行で、こんな時 うたが詠めたらなぁと思うことが何回かありました。今まであまり俳句に興味がなかったのですが・・・ 
詩心の無い私には無理。 羨ましく思いま~す。 (*^_^*)

FUKU様 おはようございます。お立ち寄りありがとうございます。FUKU様の京都旅行は句材満載でいい吟行ができただろうなってブログを拝見していたのですよ。オイラもちょっと見の積りで覗いた俳句に、どっぷり嵌っちゃって。(笑)FUKU様もどうぞ。実に面白い世界です。

投稿: FUKU | 2014年12月15日 (月) 17時36分

素晴らしい、写真&俳句集ですね。
槍ヶ岳の俳句を作った時にKさんから写真と一緒に保存すると自分の記録になりますよ。とアドバイスされたのですが、それ以降、体験の感動も薄いのか?
俳句能力の欠如をヒシヒシと感じており、休止状態です。
俳句は短い文とは言え、推敲に結構、時間と労力を要し、今の私には無理ですね。

noritan様 おはようございます。お立ち寄りありがとうございます。写真と一緒に記録して保存ですね。オイラも最近、物忘れするので備忘録で駄句を書き連ねているのですがね。(笑)先日同人の吟行句会に出てみました。その道30年のベテラン会員の中で揉まれて、訳も分からず、そのうちに鍛えられて覚える句作も必要かなって思えて来ました。ベテラン会員の作風の違いにカルチャーショックを感じているところです。めげずに続けるのが大事かなって。

投稿: noritan | 2014年12月17日 (水) 06時26分

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