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2014年12月20日 (土)

句会で揉まれる(吟行句会)

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12月7日(日)晴れ時々雪
今日は吟行句会に参加しました。晴れと雪荒れが
交互に来る目まぐるしい天気になりました。

001

先輩から、いい経験だからと吟行句会に誘われたのです。ただ心
配なのは「一句も作れなかったらどうしよう。」という不安です。
「おはようございまーす。」
「ご苦労さーん。こっちへ来て温まってから一回りして来なさい。
今日は雪が降ったからいい句材ができて良かったねー。」


003

と幹事さんに背中を押されて外へ出たのですが…。10時の集合
から午前中に吟行して、中食を挟んで午後の句会に7句提出と
聞かされました。嘱目吟を7句はちょっと大変です。先ずは句碑
を訪ねました。素十門下の高弟だった長谷川耕畝先生
の句碑が
境内に建っています。

着膨れし影を写して生死句碑

004

間もなく撰者の先生が到着されて墓前で墓経が上がりました。撰
者はお坊さんも兼ねていたのです。
師の墓に供花と小さき雪だるま
寺の雪きれいに掻かれ耕畝の忌(色字は先輩方の句です)


019

なまいだぶ雪ありがたし耕畝の忌   石南
オイラも一句物してみました。一句は出来ました。あと6句です。
境内を離れて畑の方へ行って見ようかな。

007

実は先週、句会の場所を確かめておこうと下見に来たのでした。
白鳥の声にぎやかな大刈田
野の枯れて色をなくして山眠る
舞ひ降りし二羽の白鳥間近なり
本音をいうと、事前にネタ句を仕入れておいて、いざ本番にそっと
出せば楽勝だー。なんて軽い気持ちでいたのです。

012

ところがです。当日は大雪が降って刈田も枯野も雪の下になって
しまいました。白鳥も姿も見えません。早くも化けの皮がはがれて
しまいました。嗚呼また初めから出直しです。句作の要諦は…
「見て見て見る」でしたよね。よく見て写生するでしたっけ…。
雪晴れの田にやはらかき影生るる
雪原の果てに居るらし鴨の声


016

雪の畝に葱の緑の茎が覗いています。これでいってみようかな。
鮮やかな葱のみどりや雪の中
雪を割り青々として葱の伸び
ねぎ色の鮮やかなりし雪の中
こきと折れ青々雪の葱畑

017

冬の空、冬の雲も季語でしたっけ。電線を揺らす風と雪雲の流れ
る様で一句できないかしら?
っとその時“コォーコォー”と鳴き交わしながら白鳥の群れが頭の
上を渡って行きました。あー。これ、いいねー。
啼き交わし白鳥渡る吾の上
「吾の上」はおかしいよね。じゃぁ、「寺の上」かな。白鳥が渡って
行ったのはオイラの頭の上、「渡る」のは上空と決まっているから
「上」も要らないよね。
啼き交わし白鳥渡る村の寺
こんな感じかな。
青空にスパンコールの冬帽子

018

青い空が出ていたと思ったら、その次の瞬間、みるみる雪雲に覆
われて雪が降り出すのです。目まぐるしい天気です。
青空を雪雲無茶に塗り籠める
「無茶に」塗りこめるは「無茶」かしら?じゃぁ無難に
青空を雪雲すぐに塗り籠める
ってしたらどうかなぁ。
冬の雲重なる隙間青き空
何かインパクトないね。これは没です。
青空の消え失せやがて大霰

023

今まで何句作ったっけ?まだ4句か。残りあと3句。幹事サンから
“私の家が直ぐ近くだから庭を見ていって。句碑もありますよ。”
って声が掛かったので、皆でぞろぞろついて行きました。

028

広くて見事な庭園です。もっとも雪の下で見えませんが。
万両の実や赤み増し冬来る
思わず一句浮かびました。でも何となく弱い句です。
三椏のふんはり蕾雪の庭
白南天赤南天や雪の庭


030

村道を曲がりて行けば干大根
そろそろお昼時に近づきました。句会場に戻る道すがら、集落内の
小路を折れた角地の軒下に大根干し場を見つけました。
日の当たる蔵の白壁大根干す

034

中食を挟んで午後句会が始まるというのに、もう1句が出来ない
ので焦って来ました。
「初参加なんだから、そのことを詠むのもいいんじゃなーい。」
って隣の先輩が助け船を出してくれました。
あー。なるほどですね。じゃぁ早速。
初参加初吟行や雪の句座
滑り込みセーフです。あーやれやれ。
ゴム長のずらり並ぶや納め句座

021

石南投句 〔7句〕
なまいだぶ雪ありがたし耕畝の忌
雪を割り青々として葱の伸び
啼き交わし白鳥渡る村の寺
青空を雪雲すぐに塗り籠める
万両の実や赤み増し冬来る
村道を曲がりて行けば干大根
初参加初吟行や雪の句座

020

石南選句 〔7句〕
三椏のふんはり蕾雪の庭
白南天赤南天や雪の庭
雪晴れの田にやはらかき影生るる
青空にスパンコールの冬帽子
こきと折れ青々雪の葱畑
日の当たる蔵の白壁大根干す
ゴム長のずらり並ぶや納め句座

019

披講者から互選句が読み上げられると、読まれた作者はその時
名乗りを上げます。
「なまいだぶ雪ありがたし耕畝の忌」
と読み上げられて、思わず石南~って声を上げました。取って
もらえたのはこの一句だけでした。
「師走句座嬉し恥ずかし初名乗り」実感ですね。

001

今日はもう朝から緊張しっ放しで、いささか疲れました。帰りは吹
雪の田んぼ道を車で走ったので、熱々のラーメンで〆ました。
いつも一人で作句していると句の良し悪しがわかりません。果た
して俳句の体を成しているのかとさえ、危うい気持ちになってしま
うのです。

002

この道30年のベテラン会員ばかりの句会に出てみたら句作の視
点の妙に唸らされたのでした。同じものを見ているのに、こうも多
彩な表現が出来るものかとカルチャーショックを覚えました。

006

でも何となく、また次の句会が楽しみになってきました。

(おわり)

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コメント

しゃくなげいろさま
先輩方の中で、前向きに対応するEnergyお見事。
互選句に取り上げられ良かったですね。
小生も良き出来と思いますよ。
内容の濃い一日 真似をしたいものですが
日々無為に過ごしているのが実態で、我ながら
情けないと思います。
ここのラーメン旨いと思いますが、微妙に
しょっぱい感じがします。

輝ジィ~ジ様 おはようございます。いつもありがとうございます。句会は周りが誰も知らない所に出るのが一番効くと選者の先生が言うのです。30年選手の先輩方はそうして腕を磨いたのでしょうね。駆け出しのオイラとの差は歴然です。(笑)選句で取り上げてもらうと励みになりますね。生涯学習の課題ができたようで良かったと思っています。ラーメンの味は微妙ですよね。ここと東堀上の店はよく行きますが、醤油ベースの匂いと味がいいですね。

投稿: 輝ジィ~ジ | 2014年12月20日 (土) 20時47分

吟行お疲れ様でした!俳句を捻り出すのもなかなか大変ですね。石南の句で私が良かったのは、「啼き交わし白鳥渡る村の寺」「村道を曲がりて行けば干大根」この単純明快なのが良いですね!

静岡の岳人さん おはようございます。そちらは晴天で富士山が見えているのでしょうか。うらやましい。こっちは今日も鈍より寒空です。作句は色々捏ね繰り回すよりもスっと出た句が一番説得力があるように思いますね。中々難しい。(笑)今度また冬富士を見ながら吟行山行をしたいものです。

投稿: 静岡の岳人 | 2014年12月21日 (日) 10時19分

句作の中でも吟行は瞬時に眼に入るものを季語を取り入れて詠まねばならないのですから難しさも一入ですよね。
皆さん、瞬時の句が上手くて、流石です。
継続は力ですね。
私は能力と時間と足りなくて、散文しか書けないでいます。

noritan様 おはようございます。訪問コメントありがとうございます。俳句はホ句ですからね。わずか17文字の中に思いの丈を入れるには短かすぎますしね。季語と印象を1つだけ書いて、後は読む人に任せるのがいいのでしょうね。多作多捨で続ければ、いつかふっ切れますよ。(笑)

投稿: noritan | 2014年12月21日 (日) 13時10分

明け方からの大雪で、漸くPCを開けたところです。
今年の12月は良く降りますね!!
村道を曲がりて行けば干し大根
イイカンジだと思いますよ、なんて生意気なコメントで申し訳ありません。

kazu1954さん おはようございます。オイラも出がけに雪除けしましたが重くて疲れました。
今年はよく降りますね。吟行は見たまんまを詠むので、だからどうした?って句になりがちです。(笑)でも素直にスっと出た句が一番気持ちが伝わるように思いますね。

投稿: kazu1954 | 2014年12月22日 (月) 16時35分

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