« 笠峰で晴れる | トップページ | 塩の道スノーハイク »

2015年2月19日 (木)

句会で修行中

010<拡大>
1月25日(日)雪
窓の外は雪が真横に吹いています。新潟の雪がしん
しんと降るのは真夜中かしら。部屋の中は熱気の句
会が始まっています。

002

今日は俳句同好会の月例句会に寄せてもらいました。生け花の当
番さんが活けてくれた花を愛でながら喫茶をさせていただきま
した。シンプル・イズ・ベストって感じでしょうか。この歳になると生
け花とか茶の湯の世界に心惹かれますね。

007

オイラは今、俳句修行中なので、会の先輩に頼んで例句会に出さ
せて貰っているのです。素人なので良し悪しも分からずに多作多
捨なのです。

(石南投句5句)
・冬木立日輪淡く浮かびけり
・雪止みて寒九の水を背負ひ下る
・一途てふ待つこと密か冬芽立つ
・木兎の啼く夜の杜の寒昴
・寒晴れや海境のあを船通ふ

001

句会の帰り道に恰好の吟行場所はありませんか?って先輩方に
教えてもらった所へちょっと寄道して見ることにしました。

011_2
012

温まる、いい温泉です。田園地帯の真ん中にぽつんと一軒建って
います。加温した冷鉱泉なので、いい湯加減で効能ありそうです。

013_2

今度仲間を誘ってまた訪れたいと思います。

014

2月1日(日)雪
午前中は俳句同人の吟行に参加しました。今朝も吹雪の大荒れ
で始まりました。

015

吟行の場所は信濃川の河口近く。対岸には今し方佐渡航路から
戻ったばかりのカーフェリーが停泊しています。日が差したと思う
間もなく横殴りの吹雪になりました。全く目まぐるしい天気です。

026
021

外は荒れていても建物の中は暖かです。オイラは吟行を早々に切
り上げて中で珈琲を啜りながら推敲をすることにしました。

020

(石南投句7句)
・門川にさざ波立てり春隣
・正面に税関櫓冬芽立つ
・古湊歴史を復習ひ春を待つ
・日の差して眩しさ返す寒の川
・欄干に餌を待ち並ぶ冬鴎
・雪晴れて河口の果ての寒怒涛
・出航の銅鑼の音鈍く寒波来る

025

(石南選句7句)
・日脚伸ぶ沼垂合併記念展
・運上所遊女も昔雪の町
・塔屋立つ飛雪粉雪細雪
・春近し市史編纂の頃のこと
・鴨の陣流されつつも進みをり
・立春を待たでひたちの男逝く
・停足の柵記す古文書寒灯し

024

この日は互選でオイラの句は一句も取ってもらえませんでした。
オイラが選句した先輩方の句には点が盛られていくのにです。先
輩方の句に次々名乗りが上ります。いやはや皆さんの語彙の豊
富さには驚くばかりです。それに視点の柔軟さがオイラとは随分
違うなぁって感心し放しでした。オイラは遅吟で苦吟ですから、そ
の差は歴然ですがね。

008

主催者の先生の選にはオイラの句を一句取っていただきました。
・正面に税関櫓冬芽立つ
「誰も詠まなかった税関の櫓を正面からとらえて、すっきり詠んで
気持ちがいいね。」
ってひと言が嬉しかったなぁ。

017

そんな訳ですっかり出鼻をくじかれた格好で意気消沈の体の訳を
会の先輩に聞いてみたのです。
「淡々と詠んでいるようだけど、当たり前かなって感じね。よく見て
もっと具体的な表現がほしいわねぇ。句の見せ場っていうか、そ
の辺りかな。」

あー、なるほどです。そのとおりですよね。うんうん。分かります。

029030

いろいろ考えたらお腹が減って来ました。折角近くに来たのだから
寄って行きます。旨いものを食えばまた出直せます。

003_2

2月3日(火)雪
今日は節分、大寒最後の日、明日は立春です。今年は毎日雪荒
れの日々が続きますが、明日から春だーって言われれば何となく
そんな気も…。会社から帰宅したら、ネクタイも解かないうちに豆
まきをしました。ご近所に聞こえぬ程に小声でね。
「福は内~。福は内~。鬼は外ー!」

013

2月4日(水)雪後晴れ
今日は立春です。出社前に白山公園の梅林に寄って見ました。
探梅に早くも訪れて来た人たちがいます。

022
(クリック拡大)
近寄って見ると、まだ開花こそしていませんが、蕾みが大分膨ら
んできましたね。
丸々と花の色見せ梅蕾む

018_2

隣の猿小舎のフェンスの上にも、ふくら雀が群れていました。

026_2
(クリック拡大)
2月7日(土)晴れ
今日は久しぶりの晴れ間に山登りに出かけました。積雪2m。ふか
ふかの新雪は雪遊びにもってこいです。
・宝蔵てふ山の座しかと雪あふぐ

035
(クリック拡大)
・分け入れば山静もりて深雪漕ぐ

028

2月10日(火)晴れ後雪

今日は休暇をもらって、午後の句会に出る前に図書館に寄りまし
た。書架に前田普羅の本を見つけました。普羅は“山岳俳人”と
呼ばれた人です。アルピニストでないのに、そう呼ばれたのは読
む人にそう呼ばわしめるだけ、句に説得力があったからでしょう。

・霜つよし蓮華とひらく八ヶ嶽
・奥白根かの世の雪をかゞやかす
「前田普羅 その求道と詩魂 中坪達哉著(桂書房刊)」

有名な句ですね。読んだ瞬間に白根三山のイメージがぱーっと
広がるようです。オイラもいつかこんな句を詠めるようになりたい
ものです。

013

パラパラと頁を捲っていたら、普羅の写生論に目が留まりました。
写生が上手くできるヒントが隠されてないかしらと、夢中で読み進
んだのです。

014

『人間の先祖を遠く々遡って考へると萬物と一元に帰して仕舞ふ。
(中略)萬物みな自分に親しみを持って来る。萬物一如になる。
花か自分か、魚か自分か判からなくなる。こんな自他を没した心
から豁然と覚めた時、人間としての誇りを感じ、同時に云ひ知れ
ぬ歓喜に打たれるのでございます。ー』


002

『只ボンヤリと見つめているのなら、草一本を100年見つめたって
一句もできない。見つめる花と見つめる自分と一体になって花の
気持ちになれれば充実した自然の写生ができるー』

あーなるほど。かえって分からなくなりました。

005

今日の句会は吟行はありません。持ち寄りの句を5句出句します。
(石南投句5句)
・雪折れの生木の匂ひ輪樏踏む
・手の切れる寒九の水を背負ひ下る
・一途てふ待つことひそか冬芽立つ
・分け入れば山静もりて深雪漕ぐ
・宝蔵てふ山の座しかと雪あふぐ

003

(石南選句5句)
・ポンカンに添へ四五行の土佐便り
・馬の肉下げて深雪の会津より
・ヒマラヤの岩塩ちらし七日粥
・凍土に日の差し来れば庭すずめ
・本成寺子らを泣かせつ福は内

025

互選の点盛で一句ずつ取って貰いました。
・雪折れの生木の匂ひ輪樏踏む
・手の切れる寒九の水を背負ひ下る
ここで先輩方の寸評です。
「手の切れるのって痛いでしょうね。血だって出るし。手の切れる如
しなら分かるけど…」

あー。全くおっしゃるとおりですね。まだ推敲が足りないようで…。
以後もっと勉強してきまーす。

026_3

最後に主宰者の先生の選に一句入りました。
・雪折れの生木の匂ひ輪樏踏む

「山登りしてると、生木の匂ひなんてすごいの詠むねぇ。」

027

主宰者の先生の講評の話題に頻出する長谷川耕畝師のことが
気になって図書館に寄りました。耕畝師は既に故人です。俳句同
人の現在の主宰者の前の撰者で、みずほ、素十門の偉才俳人と
いわれた人なのです。

004

・無花果の喚くが如く芽吹き立つ
・颱風無事梨林檎らと喜ばん

「喚くが如く芽吹き立つ」「梨林檎らと喜ばん」素晴らしい!朝、図
書館で
読んだ前田普羅師の写生論にあった客観写生の自然との
一体感ってのはこういう句のことだったのかと思えたのでした。

・結界として木犀の香るなり
・語ること無きふるさとの柿赤し
(句集 玉盃 長谷川耕畝著)

006007

今日はいろいろ頭を使ったらお腹が空いたので、偶にオバちゃん
のダミ声を聞いて元気を貰って帰ることにします。俳句修行はまだ
始まったばかりです。逃げる2月に去る3月です。頑張らなくっちゃ。

(おわり)

 

 

|

« 笠峰で晴れる | トップページ | 塩の道スノーハイク »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

しゃくなげいろさま
俳句の世界は奥深く、そして古今東西の知識も必要
無論センスと表現力も。
浅学菲才の小生には到底無理。それにしても
良く勉強しますねぇ~
そうそうラーメンやっぱり食べ過ぎですよ。
寒九の水汲み参加してきたんですか?
白根♨知ってますが未だ未訪。一寸狭い!?

輝ジィ~ジ様 おはようございます。いつもありがとうございます。俳句100年、数多の作家と著作でどれから手をつけて良いのやら、迷宮に入ったようです。句会のメンバーは30年選手のベテラン揃いだし、駆け出しは苦労しています。(笑)ラーメンもひと渡りしたから今年は程ほどにしておきます。何でも一度はと。白根温泉は中々小ぎれいで茶褐色の湯は温まるいいお風呂でした。おススメです。

投稿: 輝ジィ~ジ | 2015年2月19日 (木) 14時14分

吟行で御苦労されて、蓬莱軒と言う辺りが、貴兄らしくてイイカンジです。(笑)
白根温泉→中古車のオークション場へ行く途中にありますね。今度行ってみようかな?

kazu1954さん おはようございます。吟行は待ったなしなので鍛えられますね。(笑)進化したラーメンもいいけど、昔ながらの中華そばは味もお店の雰囲気も好きなので、偶に寄ります。白根温泉よかったです。吹雪の日に寄ったのですが、青田の頃なら田んぼの中にぽつんとあるから、いい所だと思います。是非どうぞ。

投稿: kazu1954 | 2015年2月19日 (木) 14時41分

おはようございます。句会で修行中ですか。 俳句の世界、なかなか奥深く難しそう~ 私もと思ったこともあったけど、とても無理、無理のことが分かりました~ 頑張ってくださ~い。

FUKU様 こんばんは。お立ち寄りありがとうございます。オイラも初め難しそうで取っ付き難かったのですが、齧ってみると中々奥が深くて味があるのです。じわーっと面白みが湧いて来ました。中田みづほ、高野素十門下の人たちが、殊に亀田近辺に多く居られて盛んなのです。作の巧拙は別にして退屈しなくなりました。(笑)

投稿: FUKU | 2015年2月20日 (金) 10時06分

いやーたくさん句を作りましたね、駄作も数打ちやぁー当たるですか!でも進歩の跡が良く見えますよ、大したもんですね。茶の湯にいけばな、俳句 ほんとに「わびさび」の世界ですね、でも最後はやはりラーメンですか、貴兄らしいですね!これからは前田晋羅のように「山岳俳人」を目指して下さい。

静岡の岳人さん こんばんは。ばたばたして返事が遅くなってごめんなさい。最近嵌っているのですよ。朝からしかめ面して五・七・五と指折っている姿を人が見たら変って思うでしょうね。(笑)先週末に長野県の小谷村へわかん山行にいって来ました。よく晴れて雪山がきれいでした。そこで一句とはいきませんでしたがビール旨かったです。「山岳俳人」は無理ですが、楽しめればと思っています。

投稿: 静岡の岳人 | 2015年2月21日 (土) 09時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 句会で修行中:

« 笠峰で晴れる | トップページ | 塩の道スノーハイク »