山の花・6月(地蔵岳・大日杉小屋)
(クリック)だまし地蔵を下った鞍部のくぼ地に山鳥ぜんまいが群生
していました。もう直立している赤褐色の胞子葉もみられました。遅
い雪解の後に群生したものでしょうか。
またガスが湧いて視界を閉ざしてしまいました。
(クリック)マイヅルソウに交じってやや白化したオオイワカガミが
咲いていました。
(クリック)タニウツギ(別名ベニウツギ)がピンク花を開花させてい
ました。佐渡のドンデン山にも丈の低いタニウツギが盛りでした。
安寿恋ふ文弥語りや紅うつぎ
サラサドウダンの更紗とは印度が起源の木綿染のことだそうです。
ドウダンは「灯台」。昔、油を燃やして明かり取りをした灯芯を囲っ
た風除けの暈に似ているからとか。
(クリック)ウラジロヨウラク(裏白瓔珞)別名ツリガネツツジ。学名
は「多色多様の花の」(意味)。大佐渡の山でもよくみかけました。
(クリック)イワハゼ(岩黄櫨)別名アカモノ。花は白、ガクは鮮紅色。
黄櫨とは染料の木で黄櫨染(こうろせん)というそうです。
(クリック)やぶの中に咲いているのはツマトリソウ(褄取草)です。
褄取は着物のふちのこと。星形の白い7弁花が目立っています。
(クリック)ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)別名ウマノアシガタ。地
蔵岳の山頂付近に群生していました。黄色の5弁花がきれいです。
奥の高台に地蔵岳(1539m)の三角点があり脇には昔、地蔵尊
の石仏と竜王権現の鉄剣が祀られていたそうです。
徐々にガスが切れて飯豊本山が姿を現しました。
(クリック)地蔵岳の頂上直下の樹下にマイヅルソウ(舞鶴草)が
ひっそりと咲いていました。
(クリック)キジムシロ(雉筵) 小葉が3枚です。
(クリック)地蔵清水付近に名残のシラネアオイ(白根葵)が咲き残
っていました。
(クリック)ハクサンチドリ(白山千鳥)花もガク片も鋭く尖って印象
的です。
タムシバ(噛む柴)遅い春の訪れです。なにせ豪雪地帯ですから。
(クリック)ヒメサユリ(姫小百合)別名はオトメユリ。新潟、山形、福
島の県境周辺の山にしか自生しない貴重種で、環境省が指定す
る準絶滅危惧種です。香りは甘く濃厚、花言葉は「飾らぬ美」。
カラマツソウ(唐松草)葉が卵形です。
ナナカマド(七竈)秋、真っ赤に色づくナナカマドも今花は地味です。
ムシカリ(別名おおかめのき)ミヤマガマズミか、ケナシヤブデマリ
かと同定に迷ったのですが…。同じガマズミ属でも葉先が尖らな
いのはムシカリかなって…。
地蔵岳の周辺にはヒメサユリをはじめ春と夏の花々が一緒に咲い
て優雅な風景でした。
(おわり)
参考図書 「ポケットガイド新潟県の山の花」(加藤明文 著)
新潟日報事業社 刊
| 固定リンク
コメント
地蔵岳もいろんな花がたくさん咲いていますね!さすがに花の薀蓄、造詣が深いですね!良く勉強をしていますね、私は花の名前をすぐ忘れてしまうのですよ!「サラサドウダン」のドウダンの意味を初めて知りました!今月は16日~17日に会山行で白山に登ります、いろんな花が見られるかな?
静岡の岳人さん おはようございます。オイラもすぐ忘れるから備忘録の積りでレポを書いているのですよ。ドウダンの意味オイラも勉強になりました。この年になって漸く知ることが多いですね。(笑)白山行とは楽しみですね。オイラも中旬に南八ヶ岳へぐるっと縦走に行くつもりです。
投稿: 静岡の岳人 | 2016年7月 1日 (金) 09時52分
ヒメサユリは貴重種なんですか!?
下田や粟が岳で良く目にするので
気づきませんでした。
これだけの種類が自生しているなんて素晴らしいですね!!
私も今月末に白山に行く予定です。
kazu1954さん おはようございます。ヒメサユリが咲くといよいよ夏山到来を感じますね。ヒメサユリは福島、山形、新潟の県境付近だけに咲くそうです。暑さに喘いで登りついた頂でみつけた時には癒されますよね。月末に白山行とは楽しみですね。晴れることを祈っています。(笑)
投稿: kazu1954 | 2016年7月 2日 (土) 11時04分
しゃくなげいろさま
雪深い地では季節を跨って同時に咲く花達が
観られ、なにか得したような気持ちを味わえることも!
沢山の花を見て疲れも感じなかったことでしょう。
加藤明文氏は学者ではないので時々間違いも(笑)
輝ジィ~ジ様 おはようございます。いつもありがとうございます。ブナ林を抜け灌木帯に入ったら咲いている花がぐっと増えた感じでした。アカモノとかサラサドウダンの釣鐘の小形花が目につきました。加藤氏のガイド本は学名の和訳付きが重宝しました。
投稿: 輝ジィ~ジ | 2016年7月 5日 (火) 09時00分