万葉集の弥彦山
4月22日(月)晴
新元号の「令和」の出典となった万葉集に、弥彦山を詠んだ
歌碑が御神廟にあったことを思い出して訪ねました。
万葉集 巻十六
伊夜比古 おのれ神さび 青雲の たなびく日すら
小雨そぼふる
と韻文の万葉仮名で書かれた碑です。
(クリック拡大)
伊夜比古 おのれ神さび 青雲の たなびく日すら
小雨そぼふる
その下にはひら仮名で書かれた歌が刻字されていました。
御神廟のある弥彦山を別名神御剣の峰(みつるぎのみね)
といいます。昔は弥彦山といえば双耳峰の多宝山633.7m
と南の神剣峰の二峰を指したのですが、平成の大合併で
多宝山は新潟市に、御剣峯はが弥彦村に分かれてしまい
ました。
「伊夜彦、伊夜比子共ニ同ジ歌枕ナリ。元来三剣山ト云ヘリ。
二十四町上リテ頂ニ神廟トテ石ノ小社アリ。此ヨリ国中ノ眺望
最モヨシ。東面ニ大老ノ松樹生イ茂リ、麓ノ尾上ニ一宮
伊夜比子大明神鎮座ナリ。(越後名寄 弥彦山)
「越後名寄」は江戸時代中期の越後三島郡の開業医丸山元純
という人が史料や口碑を集めて書いた百科全書で、その中に
弥彦山が紹介されています。
山麓の参道の「万葉の道」には万葉集に詠まれている植物
で弥彦山に自生するものの歌が並んでいました。
(俳句)どこからか禰宜の龍笛春惜しむ
新元号に代ったらどんな年になるのか今から楽しみです。
(おわり)
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コメント
さすが弥彦山は万葉集にも出て来るのですね!しかし 一つの山なのに双耳峰が合併で分かれてしまうのもおかしな話ですね! 静岡の波良川(万葉仮名)
投稿: 静岡の岳人 | 2019年5月 8日 (水) 08時45分
静岡の岳人さん おはようございます。弥彦神社は歴史がある
ので万葉集に載っているのでしょうか。双耳峰でも峰と峰の
あいだが約2㎞弱あるのです。昔は弥彦山塊がご神体だった
のでしょうね。静岡の波良川さん いいですね。(^^)
投稿: シャクナゲ色 | 2019年5月 9日 (木) 06時03分