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2024年10月

2024年10月17日 (木)

初穂の宮詣で

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(クリック拡大) 4合目展望台より
10月5日(土)くもり晴れ
八海山尊神社の里宮脇から始まる大崎古道は江戸後期、八海山
中興開山の祖と云われる泰賢行者により開闢された。1合目は
森閑の杉林を緩登する。十二嵓の梯子と鎖場、2合目半の谷の
源頭近くの大杉の樹下に石碑に囲まれて滾々と湧き出る金剛霊
泉。八海山尊神社に融水されて手水舎の龍口から迸しる名水は
名水百選に数えられる。水場の上部に霊泉小屋がある。橅林の
中にひっそりと建つ小屋の裏手に立てば、魚沼平野が眼下に広
がる。トイレが別で清潔な小屋には一度泊まってみたいな。木
が細い二次林のぶな道を緩登し、やがて猿倉山の主尾根に乗る
と霊神碑が林立する3合目に着く。北方が開けているのでR252
方面を見ながら灌木帯をだらだら緩登する。そろそろ飽いた頃
ひょっこりとロープウェイの展望台の真下に出た。遥拝所を過
ぎ、急登を一と登りで女人堂が見渡せる4合目展望台に着いた。
今日の山頂はこことしよう。登り4時間、下りは5分。ロープウ
ェイは速かった。

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(俳句)十月の八海宮に祓はるる
八海山尊神社でお祓いを受けた。もう何十年も続けている我が
家の恒例行事だが、何時もは平日で待つことなしに受けられた
が今日は違った。御祓いの後はいつものように神社の裏手の
蕎麦処「宮野屋」さんを訪ねたら長蛇の列に驚き、止めた。

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無人野菜売り場で四角豆を買った。レシピを検索したら下茹で
するとあったので、チャンプルーにして食べたらシャキシャキ
して美味しかった。隣接する酒屋さんで清酒八海山を仕入れた。

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帰り途に大崎の「松よし」さんに寄って八海そばを食べた。
今度は待つことなしに直ぐに席に着けた。ゆっくり頂く蕎麦
の味は格別だった。
(おわり)

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2024年10月12日 (土)

世阿弥の道

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(クリック拡大)
9月28日(土)晴
(俳句)世阿弥踏む磴踏み上る秋の堂
佐渡長谷寺の石段を上った先のお堂には3体の木造十一面観音
立像在します。「山路を下れば長谷と申して観音の霊地にわた
らせ給う故郷にも聞こえし名仏なればねんごろに礼拝して…
(世阿弥「金島書」)金島書という世阿弥が残した謡集には
途中小倉の長谷寺に立ち寄り観音堂に懇ろに礼拝したと記し
てあります。

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佐渡の2日目は小佐渡の小倉集落に移動して「世阿弥の道」を
歩きました。72才の時に配流された老世阿弥の気持ちは如何許
りだっただろうかと。

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稲穂に揺れる「小倉千枚田」に登り小倉集落を眼下に見ながら
ランチにしました。江戸初期、相川金山の人口増加の米不足の
対処策として島人が人力で、天に階なす棚田を作り上げたこと
を思い胸が熱くなりました。

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(俳句)白秋の明治のままの天主堂
両津の街中の一画に、明治20年に異人の神父さんの手で
創建された天主堂がありました。剥落のチャペルは県内
最古となり、ここだけ異国情緒が残っていました。
(おわり)

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2024年10月11日 (金)

巨杉群

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(クリック拡大)   鬼杉
9月27日(金)晴
(俳句)島秋の奥その奥に巨杉群
それは北佐渡の新大演習林内の一画にありました。命名は写真
家の故天野尚氏とか。どの辺が「鬼」なのか?演習林内の巨杉
の命名は殆どが天野氏によるらしい。天野氏は詩人でもあった
ようです。

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(クリック拡大)
見応えのある巨杉がつぎつぎと現れました。奥に鎮座する
「大王杉」。ガイド氏の説明を聞くとなるほどと「大王様」
に見えてきました。

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入山は1日限定16人まで、1人1万円ずつの入山料を払えば
見逃さないように、質問もしてしっかり見物しました。
下段の大杉が「金剛杉」、洞爺湖サミットで天野氏が紹介
して話題になった大樹とか。

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(クリック拡大)
稜線上を歩いていて、木の間越に海上に浮かぶ島が見えました。
でも佐渡海峡に島ってあったっけ。…どうも目の錯覚のようで、
対岸の「角田山ー弥彦山」のシルエットが島に見えたらしい。
あんまり巨杉ばかり見ていたので。

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夜はお風呂でさっぱりして、山談義で盛り上がりました。
(おわり)

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2024年10月 9日 (水)

関越え

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(クリック拡大)    新大管理道路から外海府方面をスケッチ
9月27日(金)晴
(俳句)行商女越えし峠の草もみぢ
かつての昔、関の女衆は男が漁労で稼いだ海産の塩乾物をず
っしり背負って、日の出の3時間前に家を出る。足下をカン
テラで照らして集まった12、3人に女リーダーは一声かける。
通いなれた山道でも谷に入れば山蛭もいる、蝮もいる。足元
を見つめてまたすたすた急ぐ。村から約4時間、標高500mの
休場につく。辺りは薄白んでもうカンテラはいらない。高差
約200mを一気に詰めれば杉の原生林が疎生する頂稜となる。
女衆は一息休み、朝餉をすませば目指す北松ヶ崎へと下って
行く。両津の街中の市場に卸して換金し、日用雑貨品を購入
し、さっさと急いで海抜700mの峠を往復した。

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昔海府の女衆が辿ったという生活道を内海府側の北松ヶ崎から
逆に辿り「関越え」して外海府の関集落へ縦断しようと会山行
で出かけました。標高300m地点の「関越え」の道標スタート
から約1時間、馬首川源流部の沢床へ梯子を伝って降りました。

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生い茂ったシダの中、深閑としたサワグルミの林を歩くと清涼
の風に生き返るようでした。きびしい残暑が続く日々ですが、
今日の北佐渡の山中はひんやりと涼しい秋の気配でした。

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(クリック拡大)
標高差200mの急登を一気に詰めると、そこは杉の原生林が
疎生する頂稜の一画でした。目印の地蔵尊の石仏に一礼して
稜線に立つと外日本海の金波銀波、空は青い深みを増し関の
海岸線が見渡せました。

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(クリック拡大)
今日のミッションは新潟大学農学部の演習林内にある原生林の
巨木群を巡る山旅です。入山1日16人までの制限のガイド付き
で今日は貸し切りとなりました。
(おわり)

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