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2025年9月

2025年9月12日 (金)

秋晴れ

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(クリック拡大)   アルプの里より飯士山
8月28日(木)晴れ
(俳句)霧晴るる奥魚沼の山の青
正面に飯士山が間近に見えました。またの名を「上田富士」
とも称されるのはその昔、湯沢を含む一帯は上田長尾氏が領
有する上田庄と呼ばれて上杉景勝や直江兼続等の名将を生んだ
土地柄だったことに因むようです。北西面の「負欠スラブ」の
大岩壁を抱いて立つ西ノ峰と右に南峰を従えて聳える堂々の独
立峰の姿にしばし見惚れてしまいました。

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(俳句)秋晴れの蓮華升麻の花浄土
レンゲショウマは花が蓮、葉っぱがサラシナショウマに似る
ことに因んで命名されたとか。俯きがちに咲く愛らしい花は
「森の妖精」とも。レンゲショウマに似る黄レンゲショウマも
まだ蕾のままでした。標高1,000mの涼しい高原の林床に自生
するレンゲショウマの花期はこれからのようでした。

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(俳句)奥峡のトンネル口は渓の秋
魚沼こしひかり御膳は御飯が美味しくて2杯もおかわりしま
した。昼食の後、湯沢の背後の魚沼丘陵を越えて清津峡に
下りました。清津峡は柱状節理が谷の全体をを覆う峡谷美
がすぐれ、国の天然記念物に指定されました。昭和63年
(1988)に峡谷登山道で落石死亡事故があり、歩道トンネル
建設着工、開坑となる歴史がありました。坑口の水鏡がSNS
で話題となり、インスタ映えするスポットとして一度は訪ね
てみたい名所になりました。

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(俳句)秋の日の峯の白雲動かざる
俳句歳時記では今はもう秋。でも、こう日々暑くては木々も山
も青々として「山装ふ」錦秋はまだまだ先のようですが、紅葉
の頃にまた訪ねてみようと思います。
(おわり)

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2025年9月 5日 (金)

キツネノカミソリ

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8月24日(日)晴れ  酷暑続く
(俳句)盆過ぎのきつねのかみそり物語
溽暑の午後キツネノカミソリの咲き具合を見にでかけました。
妙光寺の広い墓参用駐車場はガランとして隅に1台だけ。墓の
間を通り抜け、小沢を渡り登山道に取付きました。息苦しい程
の暑さ中を登ってい行くと、下山して来た一人の老女とすれ違
いました。白花を見つけたのはこの辺だったかしら?と話すの
に興味をひかれ、後に付いて歩きました。ジグザグに登ると汗
が目にしみるので、度々立ち止まっては汗を拭きました。老女
はどんどん先に登って行きました。離れてしまったのでおーい!
と呼ぶと、おーい!と返事が。遠くて何を言っているのか聞き
取れません。おーい!と呼ぶともう声は聞こえず、静寂とツク
ツクボウシの声が耳に蘇りました。少し不安になったので登っ
て行くと草の上に真緑色のスイッチョンが。草むらのキツネノ
カミソリに日が射して輝き、ひらりと舞い降りた黒揚羽の美し
さに見惚れてしまいました。
老女の姿はなく、もう誰もいない花野でいつか聞いた妖狐譚の
ことが頭を過ぎりました。下界は墓地、ここは古墳の山なのだ
だからと思い直してゆっくり山を下りました。
(おわり)

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