旅行・地域

2023年11月 7日 (火)

秋めく

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(クリック拡大) 田子倉湖畔から前毛猛山(けもう)
(俳句山粧ふ秘境只見といふところ
10月18日(水)晴
山の会の只見川紀行に参加しました。新潟県側からR252を
大白川~六十里越をして田子倉湖畔の福島県側から仰ぐ毛猛
山塊はうっすらと紅葉していました。全山が燃え立つ紅葉は
まだまだ先の様でした。

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(俳句)こし強き主手打ちの走り蕎麦
ランチは道の駅で名物の新蕎麦と地酒となめこを土産に買い
ました。しこしこと腰の強い手打ち蕎麦は美味でした。

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(俳句)水鏡して滔々と秋の川
柳津町の福満虚空蔵尊を訪ねました。境内の高所からとろり
流れる只見川が見えました。円蔵寺の虚空蔵堂は日本三大虚
空蔵に数えられ、国の重要文化財となっています。その昔良
寛禅師も米沢へ旅の途中に立ち寄られたとか。良寛さんも高
台から同じ景色を見ていたかもしれません。
(おわり)

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2023年9月18日 (月)

磐梯山に登る

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(クリック拡大)弘法清水小屋前から櫛ヶ峰をスケッチ
9月11日(月)晴
(俳句)明神の御座す火の山天高し
会山行で会津磐梯山に登りました。下界は35℃超の猛暑日でも
山は幾分涼しいだろうと期待して来たのです。八方台口からは
以前は割と楽に登れた筈でしたが、今日は風が通らず結構辛い
登りになりました。弘法小屋前の広場に着いたら学校登山の生
徒の集団と遭遇しました。中学生の150人の団体登山には圧倒
されました。若人の笑顔に笑い声を聞いているだけで、こっち
も元気にさせてもらえる気がしました。猪苗代町からの磐梯山
の姿を描きたかったのですが、峨々の天狗岩と櫛ヶ峰も中々い
い構図なので、スケッチしてみました。

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(俳句)山霧の忽ち隠す峨々の峰
山頂への急登は後ろにぴったり付いた中学生の列に押し上げ
られるようにズンズン登りました。途中の直下の眺めは、霧
にたちまちかき消される火口壁の絶壁が迫力ありました。

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(俳句)雲上の神の祠に秋の風
雲海の中の狭い山頂は次々登って来る150名の生徒で溢れた
ので、我々は席を譲り邪魔にならぬよう、隅の岩陰でランチ
にしました。山の紅葉はまだ先ですが、山頂に吹く風に秋を
感じた一日になりました。
(おわり)

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2023年9月 5日 (火)

幻の瀧を見る

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(クリック拡大) 本城の滝をスケッチ
8月30日(水)晴
(俳句)がうがうと獣のごとき瀧三つ
今日は会山行で銀山平の奥の荒沢岳の「本城の滝」を見にで
かけました。下界は毎日うだる暑さ、でも「日本一容易に行
ける万年雪」「究極のひんやりスポット万年雪」のキャッチ
ーに誘われて出かけて来たのですが、今年は猛暑のため雪解
が一段と進んだので「幻の」という三段の「本城の滝」を見
ることができたのはラッキーでした。

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(クリック拡大)
(俳句)新涼の沢水に手をひたし見る
へつり道の遊歩道を歩くこと30分、出だしの朝のうちは幾分
涼しかったものの、尾根筋はやはり相当の暑さでした。尾根
の上部に出て眺望が開ける所から、慎重に沢床に降りてみま
した。数週間前までは厚い雪渓に覆われて埋まっていた筈の
沢床は雪で磨かれた見事な滑床の一枚岩でした。すだれ状に
流れる沢水にそっと手を押しつけてみました。

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(俳句)ほとばしり出で滑り落つなめの滝
なめ滝の上はスノウブリッジをくぐり、雪渓から吹き出る涼風
の別天地でした。


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(俳句)炎昼に遊船はしるダム湖なか
熱暑の尾根では滝見をしながらランチをという訳には行かず、
下ってダム湖の遊覧船でランチタイムになりました。でも湖上
は案外暑いということを知りました。猛暑のために愛でる花も
なく「暑い暑い」で一日過ぎてしまいました。涼しくなったら
紅葉の頃また訪ねてみようと思います。
(おわり)

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2023年8月28日 (月)

花野ゆく

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(クリック拡大) 榛名富士をスケッチ
8月21日(月)晴
(俳句)雲上の一本道を花野ゆく
榛名山の横を通る「ゆうすげの道」を歩きました。広い湿原
は早やくもススキが穂を立て、赤花のワレモコウを見つけま
した。ユウスゲは残り花のように少しだけ、今年は猛暑のた
めに全体に花々の花期が早まっているようでした。

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(クリック拡大)
(俳句)読みさしに松虫草の片栞(しをり)
マツムシソウが盛りでした。薄紫色が風に揺れる優雅な姿に
心惹かれました。女郎花、ほたるぶくろ、ヨツバヒヨドリ、
花ギボウシ等々が一斉に咲く様はまさに大花野を行く思いが
しました。

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(俳句)地の毒を吸うて猛けたる毒きのこ
ミズナラの根方にぐるりと菌輪(フェアリーリング)を描いて
きのこが発生していました。傘や柄の形状はフウセンタケ属の
仲間のようですが、ここまで巨大化したのは初めて見ました。

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今日は山の会山行に48人が参加しました。バス2台で新潟を
出発して榛名湖畔を歩き、一等三角点のある榛名富士に登頂
しました。下界はうだる暑さですが1390.54mの山頂に立て
ば頬をなでる秋風は爽やかでした。
(おわり)

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2023年6月21日 (水)

霧の中

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(クリック拡大)
6月19日(月)くもり
(俳句)雲重く日本アルプス梅雨深し
今日は会山行で八方池に上りました。下界は晴れているの
に山上は終日雲の中。霧の中から現れる高山植物の可憐さ
に癒されながら霧が流れる山稜は涼しくて爽快でした。
(おわり)

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2023年5月 4日 (木)

芽吹きの頃

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(クリック拡大)棒掛山方面をスケッチ(赤崎山にて)
4月27日(木)晴
(俳句)奥阿賀の芽吹の山の明るさよ
今日は山の会山行で赤崎山(阿賀町)に出かけました。山肌は
萌黄色に変わり、風は和んで登山にはいい季節を迎えました。
正面奥は棒掛山、左の阿賀野川と右に常浪川の分水嶺は黒崎山
萌黄色の心和む、いい眺めでした。

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(クリック拡大) ヤマドリゼンマイ
(俳句)ぜんまゐは二本残せといふ訓へ(おしえ)
岩陰にゼンマイが萌え出ていました。おばちゃんたちは薇採
りに余念がありません。他の山では男ぜんまいだけが残され
るのを多く見かけました。自然保護を考えて、男ぜんまいと
女ぜんまいの2本は残す心遣いがほしいところです。

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(クリック拡大)
(俳句)奥阿賀の山深ければ夏わらび
太くて旨そうな1本をみつけました。俯き加減に首をもたげる
姿には春の息吹を感じます。木々の芽吹く頃、スプリングエ
フェメラルたちが姿を消すのに代わってゼンマイやわらび等
の山菜が姿を現しました。

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虫も出ず、暑くも寒くもない最良の季節に仲間たちとゆっくり
山歩ができました。(おわり)

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2023年4月16日 (日)

山桜咲く

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(クリック拡大) 魚見山スケッチ
4月6日(木)くもり
(俳句)七浦の山桜また山桜
灯台尾根の岩稜帯を上り、振り返ると越えて来た魚見山の
山桜がきれいでした。

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今日は山の会山行で灯台尾根を上りました。いつもはソロで
歩くコースも山の仲間と登るとまた楽しいのです。ベタ凪の
磯から灯台へ上り、急峻な尾根を更に登って4等三角点の魚見
山に着きました。平らかな海原の先に淡々と佐渡が見えました。

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イカリソウがあちこちに咲き、枝に絡まるアケビが小さいな
花をつけていました。盛りを過ぎた雪割草に交じって夏の花
々が一斉に咲き出しました。

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(クリック拡大)
(俳句)かたくりの花の浄土の佛たち
役目を終えて萎んだかたくりの花の陰に10mmそこそこの
ミチノクエンゴサクの小さな花をみつけました。木々の芽
吹が始まるとスプリングエフェメラルたちはやがて姿を消
し、交代するように夏の花々の季節に移ります。

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2等三角点がある山頂の東端に佇つと向陽観音堂前広場から
蒲原平野が見渡せました。山頂のエドヒガンザクラもほころ
びはじめました。例年よりも2週間早い開花というのもうな
ずけました。

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(クリック拡大)
下山は桜尾根を下りました。スタート地点に戻り、駐車場か
ら見上げる魚見山の東面は山桜が見事でした。かってこんな
に一斉に咲き誇る山桜を見たことがあったかしら。
今日は角田山の山桜に感動した貴重な一日となりました。
(おわり)

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2023年3月31日 (金)

カタクリ山を歩く

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(クリック拡大)
3月29日(水)晴
(俳句)毒消売りありしは昔春の風
261m峰から北方に堂々たる角田山の眺望が広がっていまし
た。下に見える前方道路は峰の真下を通る角海トンネルとす
ぐ先の五ヶ浜トンネルとを繋いでいます。トンネルの真下を
横断して西蒲原の悪水を海に放出する新々樋曽山隧道が通っ
ています。悪水の海への放出は農民の水害との格闘の歴史で
した。海辺の角海集落はその昔毒消売り発祥地として有名に
なりました。働き者の村の女たちは毒消売りの重い荷を背っ
て険しい峠を越えて関東に出ました。戦後、角海海岸に原発
建設計画が持ちあがり、村は集団離村を余儀なくされました。
その原発計画も中途で頓挫し、今は原野に戻りました。
この風景を見るにつけその昔、北前船で栄えた村の栄枯盛衰
と農民の排水路工事の苦闘の歴史を見る思いがします。

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今日は山の会山行で樋曽山(296m)~福井山(234m)まで
フラワーロードの縦走に37名の中に私も参加しました。

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(クリック拡大)
日当たりの良い南面には春蘭が群生していました。雑木林の
芽吹が始まるまでの短い期間にカタクリ、ショウジョウバカマ、
コシノコバイモ、エンゴサク等などスプリングエフェメラルた
ちの百花繚乱の世界に足を踏み入れました。

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ラショウモンカズラがもう姿を現しました。

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(クリック拡大)
(俳句)風にゆれ花かたくりの蝶にゆれ
かたくりの花の蜜を吸いに忙しいギフチョウもスプリングエ
フェメラルたちの一員です。

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(クリック拡大)
樋曽山北端の激下りの木陰にひっそりとコシノコバイモが咲
いていました。オウレンの花はもう終わりました。雪割草の
オオミスミソウも盛りを過ぎました。今年は花期が全般に早
いように思います。雑木林の芽吹が始まる頃、スプリングエ
フェメラルたちは姿を消し、夏の花へと季節は移ります。
(おわり)

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2023年3月16日 (木)

かたくりの花

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(クリック拡大)
3月11日(土)晴
(俳句)海境の淼々して春の潮
海境(うなさか)とは海神の国と人の国との境のこと。角田
山の灯台尾根を下ると、梨ノ木平から見下ろす春の海はゆっ
たりとして心癒されました。以前この平(ひら)には木陰を
作る程の梨の木がありましたが、いつの頃か伐採されて眺望
が良くなりました。

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今日は山の会恒例の三角点巡りの日です。宮前尾根の標高
45mの焼山三角点から始まり一筆書きに8ヶ所を巡ります。

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もう殆ど地中に埋まってしまった向陽観音堂脇に2等三角点
がありました。週末土曜の晴れの日の観音堂前広場は多くの
登山者で賑わっていました。

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(クリック拡大)
(俳句)俯きて花かたくりの風にゆれ
灯台尾根の途中にある梨の木平の南斜面にかたくりが咲き始
めました。灯台尾根がカタクリの花に埋まる頃、名物の白花
のカタクリを見ようと登山者で賑わう日も近いでしょう。
(おわり)

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2023年3月 9日 (木)

白鳥帰る

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(クリック拡大)
3月9日(木)晴
(俳句)引鴨の沼広々として淋し
角田山の麓にある佐潟の風景をスケッチしてみました。枯葦
原の先に広がる砂丘湖に白鳥の姿はもうありませんでした。

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若干の通し鴨を残して佐潟はまた元の静けさに戻りました。

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(クリック拡大)
(俳句)雪国の雪割草の花浄土
今日は20°Cまで気温が上昇したとか。スプリングエフェメラル
たちの百花繚乱の季節が到来しました。吹く風はまだ固いもの
の黄連も姿を見せ始めました。

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(俳句)春泥を踏み雪山に登頂す
コロナで中断していた山の会の恒例行事の三角点8ヶ所巡りが
来週末に再開されるのに合わせて、足慣らしに角田山に登りま
した。角田山には山頂の観音堂脇にある2等三角点はじめ3等と
4等三角点が8つ集中してあります。

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(俳句)茫々と蒲原平野春霞
向陽観音堂前の広場からは絶好の眺望が広がっていました。
海が見え、薄ぼんやりの平野の遥か先には薄墨のように飯豊
連峰が棚引いて見えました。ランチに隣居合わせたご婦人が
淡彩でスケッチ画を描いている姿を、いいものだなぁと眺め
ていました。今度私も真似してスケッチ帳を持ってカタクリ
の頃にまた訪ねてみようと思います。
(おわり)

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